福 岡 市「市街化調整区域」 探 訪

福岡市の市街化調整区域に関する情報を発信します。

論文3 研究テーマについて

 

  • 研究テーマについて

「楽しい」は様々な動詞を形容することで、ポジティブで明るい未来を暗示させる。

 

本研究の研究テーマ『住んで、来て、楽しい福岡「市街化調整区域」のまちづくり』は、平成29年度市民研究員に課せられた共通テーマ「“住んで、来て、楽しい福岡の街づくり”〜ポテンシャルを活かした新しい福岡の魅力づくり〜」をダイレクトに踏襲したものである。

 

この章では、本テーマを細かく分析しながら、市街化調整区域を研究するうえでの「ポイント」を整理していく。

まず「住んで、来て、楽しい」の「住んで」というキーワードについては、前述した「区域指定型制度」が定住化促進にどれだけの効果を齎しているのかに重点を置いて調査、考察する。

よって可能な限り「新制度」を運用する地域の組織[i]に対して聴き取り調査を実施し、その調査結果と「新制度」を施行する行政の策とを照らし合わせ、市街化調整区域に「住む」には、もしくは「居住」するにはどうすれば良いかを「ポイント」において整理する。

市街化調整区域に「来て」というキーワードについては、福岡市の都市交通機能における市街化調整区域への交通基盤を注視せざる得ない。

福岡市都市局「福岡都市園における公共交通期間に関する調査[ii]」によると市街化調整区域など高齢化が進む丘陵地などの公共交通が不便な地域では、生活、交通の確保が課題になっているという。

なぜなら市民の生活交通を担う民間事業者は、どうしても経済合理性を優先しなければならないからである。

福岡市はこれらの課題に対してそれぞれの地域の現状を踏まえ、代替交通への補助などの施策を行っているが、もちろん都心のように十分な供給量にはいたってはいない。そうなると必然的に市街化調整区域への交通手段は、自家用車が主流となってしまう。

また、そもそも区域外の人が何を目的に市街化調整区域に来るのかもポイントにおくべきであろう。なぜなら「来る」には、「遊びに来る」「買い物に来る」「学びに来る」「仕事に来る」など多様な目的要素があり、研究テーマを「市街化調整区域のまちづくり」とする以上、それらあらゆる要素の方向性を含ませたほうが、提言の幅に広がりがでると考えられるからである。

さらに研究テーマの中に「楽しい」という形容詞が含まれている。これにより本研究に、市街化調整区域で「住むことを楽しむ」「来ることを楽しむ」というポジティブな思考が植え付けられることになる。しかも「楽しい」という形容詞は「住む」や「来る」にとらわれず、様々な動詞を形容するため、対象物全体をポジティブで明るい未来へ暗示させる便利な言葉だといえる。

 

そこで、この「楽しい」という言葉を、市街化調整区域の「活性化」について論じるうえで重要なキーワードとして積極的に活用する。

なぜなら「活性化」を引き起こすのは紛れもなく人であり、その人が自ら行動を起こそうとするとき、それが「楽しい」こと、もしくは「楽しそう」なことがなにより重要な動機であると考えられるからである。

 

「楽しい」と「活性化」については、後述する章の中で(7章「楽しい」について、8章「活性化」について)より丁寧に考察し、本論文において効果的に反映させる。

また、共有サブテーマである「ポテンシャルを活かした新しい福岡の魅力づくり」は、「FUKUOKA NEXT BOOK 農山漁村NEXT」の未来のイメージ「豊かな自然環境の中で生活し都市と身近に交流する魅力あるまち[iii]」とぴったりリンクする。「福岡市における市街化調整区域のポテンシャルを活かす」とは、都市と身近な関係にある、市街化調整区域のポテンシャル(豊かな自然環境、農水産資源、歴史、文化、人との交流など)を活かすことで福岡市のあらたな魅力づくりに寄与するということであろう。

 

[i] 自治協議会や地域まちづくり協議会などの地域住民で構成された組織

[ii] 福岡市住宅都市局 交通対策特別委員会「福岡都市圏における公共交通機関に関する調査」

http://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/53483/1/290125kotsu-siryo_Part1.pdf

[iii] 「FUKUOKA NEXT BOOK」 農山漁村NEXT http://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/52908/1/FUKUOKA_NEXT_BOOK_Part4.pdf